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第8位第9位第10位第11−15位第16−20位

 

第9位
横田守&傑作’s

制作・いろいろ
種別・エロエロ

参加作品がことごとくヒット。エロゲ界では最高のネームバリューを誇る絵描きさん。「エロゲカウントダウン」でも木村貴弘と並んでVIP席を確保。最近は自らゲーム会社を立ち上げ、制作にも手を染め始めた。


人間、実力もさることながら、巡り合わせも大事ですねえ。「野々村」「遺作」で昇竜のごとくAAAクラスの原画氏になった横田氏はまさにゴールデンボーイどす。木村貴弘が人気、実力を兼ね備えながらも戯画やソニアの煮え切らんゲームに原画を提供し、結果武双山の如く頭打ちの状態になってるのに比べると、こちらは竹井正樹と合わせて、エロゲ界の花田兄弟という感じ。

では、横田作品の紹介を・・・。

横田守原画作品リスト
(発表順)

河原崎家の一族
シルキーズ
1993
何か、でっかい館にいってそこで色々な出来事に巻き込まれる話だったと思う。このゲームは2,3回クリアしたところでもう削除しちゃった。はっきり言ってあんまり覚えてない。マルチエンディングADVの草分け的存在で有名やけど、やたらめったら選択肢を虱潰ししていくだけで全然楽しくない。一時期のシーズみたい。そもそもシルキーズは、なんぼ蛭田さんが書いてるちゅーても暗いゲームが多いのであんまりタイプじゃない。今からやってもどうせツマランだろうしね。<ADV/ゲームB/精液?(顔?:口?)>
野々村病院の人々
シルキーズ
1994
何か、でっかい病院にいってそこで事件を調べる探偵の話だったと思う。このゲームは20回ぐらいクリアしたところで削除しちゃった。はっきり言ってちょっとしか覚えてない。マルチエンディングADVの草分け的存在で有名になった前作の続編で更に練った構成になってるけど、やたらめったら選択肢を虱潰ししていくだけで全然楽しくない。一時期のシーズみたい。基本的な筋は大きく変わらないから1回説いたら後はひたすら選択肢の順列組み替えなんだも〜ん。そもそもシルキーズは、なんぼ蛭田さんが書いてるちゅーても暗いゲームが多いのであんまりタイプじゃない。今からやってもどうせツマランだろうしね(河原崎よりは大分いいだろうけど。)それにしても、横田氏はエルフ・シルキーズだと汁気が少なくなるなあ。<ADV/ゲームB+/精液B−(顔1:口0)>
林間学校
フォスター
1994

ちょっと!先輩!ふざけないで下さいよ!オレが女装!?んで女子校に侵入!?おまけに林間学校の引率!?そんなこと、できるわけないっしょ!できるわけないっスよ!・・・やります。「黒の剣」や「まじカナ」のサブシナリオで才能あるところを見せつけた藤木隻+横田守のフィーリングカップルがなんとフォスターで密かに作品を出していた!これは全くオレはノーマークだった。で、やってみました!

まあ、こんなもんですかね。ゲーム自体が古いですから。でも当時でも中程度かそれ以下のゲームでしょう。主人公のキャラが非常に中途半端だし、話がやたら短いのに女の子の数が多いので展開が落ち着かない。テキスト自体は結構面白いんだけど。結果どうなってるかというと、急に盛り上がったり、突然ダレたりの連続。よく練ってないココアのようにダマがあるんですわ。声も出るには出るけどそうするとテキスト消えちゃうし、ギャラリーモードないしシステムも最悪。横田氏もまだまだ絵の塗りが暗いし雑(しかしながら既に汁気をかなり描いて来てるのはさすがだ)。

しかし、見事にフォスター印のゲームに仕上がってるなあ。この2人がタッグでかかっても軽く跳ね返すフォスターのB級パワー恐るべし。官僚達のなかで行政を行う青島都知事の気持ち、お察しいたします。<ADV/ゲームB/精液B+(顔?:口?)>

遺作
エルフ
1995
学校旧校舎に閉じこめられた高校生達とサイコ用務員との頭脳ゲーム。エルフ作品の中では異色なダークさを持つ傑作。これはかなりおもしろい。ストーリー、CG、ゲーム性、エロ全てすばらしい。音楽もいい。もう不気味すぎる。俺は夜プレイできなかったぞ。エルフでは初めての横田守原画でH度もエルフでは最高クラス。WIN版でのリファインも出来がいいらしく、おすすめだね。しかし、この作品を最後にエルフって徐々に下降線のような・・・。「○作」タイトルシリーズ化ってなあ、そんなんどうでもいいから早くオリジナルの新作出さんかい。恋愛モノで。<ADV/ゲームA+/精液B+(顔1:口1)>
クローンドール課外授業
スペースプロジェクト
1995
下記参照
猟奇の檻
日本プランテック
1995
頻発する買い物客の失踪事件。デパートを捜査し、事件の全容を追う。このシリーズはかなり面白い。でも、難しい。この作品は今までやったゲームでいちばん難解。横田氏の原画はシルキーズやエルフでのタッチと全く違って、とても好み。しかもHだよ。でもこういう設定は気持ち悪いねえ〜。まだ詰めが甘く、色々アラが目立つが、このゲームをやると「猟奇の檻第2章」のすごさを倍実感できる。あまりの進歩に。ってゆーか、1995年って横田氏どんだけ仕事してんねん!「黒の剣」も95年じゃなかったっけ?<ADV/ゲームB+/精液B(顔1:口0)>
猟奇の檻
−第2章−

日本プランテック
1997
カウントダウンの10〜20位のどっかにあります。

Septem Charm
まじかるカナン

テリオス
1998

なんダバ?「エヴァ・グリーン」から「種」が盗まれた?大変ダバよ。早く何とかするダバ!ダバよダバよダバダバよ〜!ぬぬぬぬ〜もどかしい〜!もっと面白いモノができるだろうが!これだけの食材を用意したら。とりあえず、もう1年、せめて半年煮詰めて欲しかった。作品の最初の話題がバグとか不具合というのは、その作品の評価に大きな影を落とすもんです。シーズとか典型的ね。この作品もバグさえなければあれほどまでに叩かれることはなかっただろうに。

この作品。要素は確実に揃っていた。何で、こうなってしまったのか。ま、プレイした人はわかってるだろうけどね。わからんのは作ってるスタッフがなぜわからなかったか、ということ。

まず、シナリオ。これからしてオカシイ。黒田氏、佐野氏、藤木氏の3人のシナリオライターがいるんだけど、この3氏の技量の差がオレのようなCGしか見てないような奴でもはっきりわかる。どう見ても、藤木>佐野>黒田の順。ところが!黒田>佐野>藤木の順で重要なシナリオをやっとるのだ。なんなん、この逆ピラミッド。特に藤木氏の手がけたパートはスゲーおもろい。佐野さんは「猟奇」シリーズのライターさんやけど、軽く上回っている。なぜにこの人がメインじゃないのか?おかげでメインシナリオは何や主人公ほっからかしでサアーっと終わってしまうような出来で印象ほとんど残らんのに、佐野&藤木担当のサブシナリオはやたらとノリノリ。オレはゲーム終わった後、茶風林(執事役)のワンマンショーしか覚えていなかった。もうおまけが100でメイン0のビッグワンガム状態。こんなんだから、「魔法少女B子」並の主役の影の薄さ。せっかくの設定が全く生きていない。

そして声優。これがまた素晴らしかった。ボクはボイスの評判のいいF&Cのゲームをあんまりやらないんだけど、このゲームのボイスはエロゲとしては最高レベルだと思う。結構エロいこと言ってくれるし。ところが!BGMのボリュームが異様に大きいんで音に埋もれて全然聞こえない。これだけのボイスを押しのけるほどなんだから坂本龍一あたりが音楽担当だったんだろうよ。が、それにしては・・・・。結局、音楽か音声かどっちかしか楽しめない。これも何でや?

CGは横田絵で当然いい。また絵柄がちょっと変わった。何か精液がちょっと薄くなったのが不満だけど、こんなことでぶつぶつ言うのはオレぐらいのもんだろうから。CGに関しては文句いうとこ無い。ところが!アニメーションに関してはダメ!特にオープニング。何か軽くする工夫かどうか知らんけど、画質落としすぎでモザイク状態。”Watch Out! XXX Movie! Pamela Lee Anderson Gets Dirty!!! Download Here!!!!”っつー感じ。こんなところでアングラ気分味わってどうすんの。16色の「ラブエス」のオープニングにも圧倒的に負けてる。他にも、Hシーンでは全然動かさないのに「種」にとり憑かれた人間のウェーブとかアニメにしとる。なんでや、これ。大体「魔法少女」をやるんだったら変身シーンをアニメにするってのは基本だろー。それだけで批判は半減するというのに。ピンボケ!

とにかく、もったいない。戦力十分なのになぜこの出来?もうほとんど巨人、ダイエー。パラメータの振り分けが・・・。とはいえ、このゲームは買っても少なくとも損はしない(一応フォロー)。楽しめる部分だけ楽しめば料金分ある。迷ってる人は買ったらどう?個人的には面白かったよ。<ADV/ゲームA/精液B+(顔4:口0)>

あと、一般ゲーではサターンの「慟哭そして・・・」とか「黒の剣」とか。
他にもあるかな?知ってるヒトいたらご一報を。

 

 

横田守イチオシゲーム
クローンドール課外授業

制作・スペースプロジェクト
OS・98DOS&WIN95
種別・育成SLG
フィニッシュ・顔5:口2

憧れのあの娘そっくりのクローンドールを作り、日々調教する話(簡潔)。

このゲーム、はっきり言って巷ではどっちかいうと出来の悪いゲームという認識ができあがっているようです。まあ、やってみるとわかりますが雑なゲームであるというのは間違いないですな。

しかしながら、これはエロいですよ。 いや、プレイ時間の大半はまあ、どってことないんです。クローンを調教するという、まあ、普通ですわ。調教といっても主人公は鬼畜じゃないので私にとっては幸いです。(しかし、主人公が刈り上げメガネで貧弱くんというのはなあ・・・・。今のエロゲ界でこういうのび太タイプを主人公にしたものは少ないと思うが。)

そうこうして、ゲームも最終盤に近づく頃、このゲームの真骨頂は現れるのです!!! 主人公(刈り上げメガネ)は日々クローンと肉欲生活に耽っているんですが、実はそのクローン、あこがれのあの娘と感覚的に結びついていたのです(!)。つまり主人公(刈り上げメガネ)の破廉恥行為をマドンナちゃんは逐一シンクロ体験していた訳(!)。しかし、この娘それを不快に思うどころか大いに歓んどるんです(!!)。なぜなら、この女は主人公(刈り上げメガネ)のことを密かに好いちょったんです(!!!!!!)。

まさに愛の奇跡!!!!
ドジャアアアアアアアアン!!!!!
アホか。

なあんぼ好きな男でも家でクローン相手に「ほーら僕をその気にさせてごらん。ふふふホントにお前は淫乱だなあ」とかゆーの、目の当たりにしたら冷めてまうわ。

それどころかこのマドンナちゃんは毎日このシンクロ体験を日記につけとります。それをラストで主人公に手渡すのです。

これが出色。も、卑語連発のスーパーラリラリ日記ですわ。チンポだのザーメンだのメイビートゥルースもヒヨッコ扱いの大盤振る舞いで詳細に女の視点から今までの行為を振り返ってくれます。妄想爆発、ってゆーか男の妄想爆発。これだけ露骨に「男の脳髄の中に住む女」を見せてくれるというのはそうない。これってまさにオナニーしてるときの頭の中にいる女ですよ。いわばこのゲームは一人の男の自作自演劇なんですな。考えてみるとエロゲってもともとそういうもんだよなあ。そう思うとご都合主義のストーリーも気になりまっせーん。このヒロインは男の欲望の権化そのものであり、エロゲ史上最高の女性であります。ま、こういうセンスって人によって千差万別だから、僕の欲望に近かったといっておきましょうか。私はこの娘の日記、末永く愛用したいと思ってます。みんなも買おう!!!!! 俺はこれのWIN版が出たと聞いてすぐさま駆けつけたもんだ。そのココロは「もしやフルボイスでは!?それならあの日記が声入りになるのか!!!!!!うひょ〜!!!」
・・・ だが、
そんなことはなかった。次の日に売った。

しかも原画が横田守。これがこのゲームを大いに救っている。ヒロインはなぜか「ナデシコ」のミスマル・ユリカそっくり(あれ?ナデシコの方が後発か?)。多分横田氏の全キャリアの中で一番エロい作品だと思う。ちなみに、この作品から横田氏の絵はガラリと変わった。今までの黒や灰色で影をつける方法を止めて、非常に明るい色使いのCGへと移った。端的にいうと、めちゃキラキラした絵になった。特に肌の塗りは著しく違うので以前の作品とおなじ手によるものだとは俄に信じがたい。ある意味で「クローンドール」は現在の横田守CG始まりのターニングポイントの作品かも。ま、もしかしたら1995年があんまりにも忙しくて塗りを手抜きした結果なんかも知れんけど。精液もミルクっぽく木村貴弘と同じ感じになった。ええぞええぞ〜。

 

しかしなあ〜、竹井正樹にせよ、横田守にせよ最近は昔ほどの勢い無くなったな。 ホンマに若貴の状態になってるやんか。相変わらず魅力的な絵描くんだけど・・・。でも汁があり続ける限り横田さんにはついていきまっせ!テリオスがんばれ!

オールドファンからのエールでした。


 

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