その他のゲーム
あかさた
順。


あいちゃん for Me
U・Me Soft(1999)
メイド育成SLG/ゲームB−/精液B(顔3:口3)
キーワード:うーん。

久しぶりの旧友からの誘いで家に出向いてみたら、何とそいつは大金持ちになっていた。それで彼からのオファー、「オレは忙しいから、うちにいる3人のメイドの調教を頼まれてくれないか?」やっぱり友達は金持ち、ヤクザ、警官に限るよな。よくあるメイド調教モノ。最初に3人の中から一人選んで、やさしく調教するコースと、「SEEK」方式SMハード調教のコースに分かれて調教し、合間にその娘との交流も描くという感じ。

このゲームはつまらなかった、うむ。メイド達は人形みたいで心の内がわからないし、調教してても喜んでるのかイヤがっているのかはっきりしない。主人公も特に何という特徴があるわけじゃない。したがって調教しても燃えるモノが全くない。それぞれのメイドに用意してあるシナリオも全部一緒に見えるし、ストーリー作りも何か緩急が無くダラダラと毎日が過ぎていく。非常にダイナミックレンジの小さな作品というか、ヴォリュームをゼロにして見るTVドラマ。とにかく登場人物全員生気に乏しい。ちゃんとメシを食え、と言いたい。ま、そのおかげで調教の時にどんな酷いことをしても心が痛まないってのは良かったけど、それじゃダメだろう。

唯一、積極的にとれるのはボイス。ここはフェラの時の効果音を入れてくれる。例えば、一般にフェラ時の音声は「うん、うう、うっ」とか言う声のみで、唾液の音とかチンポ吸っている音とかはテキストで処理してるでしょ。でもここはそういうの音で入れてくる。これはいい。っていうかどこもやって当然だと思うんだけど、意外とエロゲでは他にあんまりない。でもそれを大いにやってくれるのは一人だけだし、声優レベルはあんまり高くなかったので作品そのものの評価には何ら貢献していないけど。それにやったことないけどD’zのソフトとかもっと強者の噂も聞くしね。

メイドが好きな人のみ、ギリで楽しめるぐらいじゃないでしょうかね。CGもパケでの印象ほど巧くなかったし、オレは買って損した気分。

 

いちょうの舞う頃
TYPES(1998)
ADV/ゲームA+/精液C(顔0:口0)
キーワード:青春(・・・)

ベタな学園恋愛もの。まず言っておくと、このゲームは決して完成度は高くない。CGはあんまり巧くないし、枚数もほんとに少ないし。したがってイベントもあんまりないし。マウスのレスポンスは激悪やし。登場人物は祝日でも平気で学校通っとるし。ツメが甘いことこの上ない。・・・・でもね、

ええ作品やなあ〜〜。私、久しぶりにいい気分を味わいました。実際、何がどう素晴らしいのか良くわからない。キャラもストーリーもオーソドックスなんだけど、不思議な感覚だ。この主人公が最近のゲームでありがちな饒舌な心情表現をするタイプではないということ。そしてイベントが少ないこと。毎日の出来事が何か尻切れトンボで終わって次の日に持ち越されること。これらの要因が重なって、このゲームの学園風景はとても現実感があった。あこがれの娘とも会ったり会わなかったり、会っても満足に話せたり話せなかったり、世の中について考えたり考えなかったり、何にも起こらず一日終わったり、実際の学園生活ってこんな感じで中途半端に垂れ流しで進んでいくんもんだ。少なくともオレはそうだった。このゲームは(多分偶然の産物だと思うが)あのけだるい感覚を呼び覚ましてくれる。あ〜懐かしい。

そんな雰囲気の中で「幼なじみと学校一の美人が自分を巡って恋の鞘当て」とか起こるわけ。オレはいっぺんにはまってしまった。ほんとにあの頃にクラスのお目当ての娘と話していた時の気分がよみがえってきたよ。ぐぐぐ。おもしろはずかしーぜ。もっとも、ラストに近づいてきて主人公が色々考え始めたらこっちも醒めちゃったが。 ま、みんながみんなオレと同じ学校生活を送ってる訳じゃないだろうけど、一回やってみたらどうでしょうか?Hに関しては全くですんで、このHP的には駄作ですがね。

 

お兄ちゃんへ
ギルティ(1997)
ADV/ゲームB−/精液B−(顔1:口0)

妹への禁断の情愛に思い悩み飛び出した故郷。妹が危篤との電報を受け取った主人公は3年ぶりの帰郷を果たす。 ん?これってDOSの移植モノ?と思ったよ、最初。何か、全体的にくたびれてない?特にビジュアル面がモサモサしすぎ。CGがヘボいんでエロも燃えん。ストーリーは、ある程度のENDをこなして初めてトゥルーエンドが現れるという「痕」形式を取っているんだけど何だか色々口数は多いワリにいまいちシックリこない。不自然。そもそもダーク系がダメな俺だから、あんまり精神がこじれた話だとむしろバカゲーに見えちゃうんだよね〜。総括すると饒舌なメイビートゥルース作品。で、汁抜き。こらダメだ。しかも僕は「姉」の方が・・・。妹はイラん。

 

火焔祭
ソルシエール(1998)
ADV/ゲームB−/精液C(顔0:口0)

ごめん。最後までやってないのにレビュー書いてる。つまらんなあ。全てに渡って特徴がない。平凡にダーク、平凡に田舎の地の謎めいた女兄弟、平凡に悲劇、平凡に因果がどうのこうの。「痕」のすぐ後にやったので、余計に弱さが際だつよ。エロもさっぱり。こんなんじゃお金払えん。俺が中学生ならともかく。

 

STAR PLATINUM
カスタム(1996)
カードゲーム/ゲームA/精液C(顔0:口0)
キーワード:花札・な、なんちゅうCGや!

カードを駆使して逃げてしまった星の精霊達を捕まえろ!例えば「タイタニック」という映画。その出来がどうのこうのと言う前にあの映画2000円払う価値がありますかね。ボクはあったと思います。あの映画にかけられた労力・資金・才能の総量は少なくとも十分見るに値したと思います。何の話かというと、このゲーム。まさにそういう料金分の価値がつまった作品です。まずゲームが楽しい。花札をアレンジしたカードゲームだけど、ボクはこういうの大好き。すげー燃える。画面も可愛くレイアウトされてるし、花札や麻雀ゲームとはひと味違う洒脱感。

そして何より撫荒武吉さんのCGに絶句ですわ。この人、HPとか見ると何かフリーの絵描きさんっぽいんだけど、仕事でやってますと言う感じが全くない。このゲームのCGは98版のときの16色バージョンが既にパラノイア的な塗りで話題だったが、WIN版はこれ多分256色なんだろうけど、1ドット1ドットに恋人の命がかかってるかのような壮絶なグラフィック。よくこういう心身を消耗させるCGを何十枚も用意できるもんだと思う。お金を取れる仕事というのはこういうものを言うんですね〜。ただし、あんまりにもキレイすぎてエロさがないのと(なんでだろうね、こういうのって)、ストーリーがペラッペラなのはちょっとアレだが。ま、それはケイト・ウィンスレットの体重と一緒。ご愛嬌、ご愛嬌。

 

TEEN
カスタム(1995)
デジタルノベル/ゲームB/精液A(顔3:口1)
キーワード:ラリエロ女・レズ

エロってる女がやりまくる話。最近WIN版の出たカスタムの有名な「ヌキゲーム」。とにかくHCGだけのゲームです。でも俺はそんなに好きじゃない。キャラのしゃべりとかはいいんだけど、CGがプニプニしててちょっと合わなかった。精液はかなりの量出てます。WIN版は声入り?それなら買うが。

 

冬虫夏草
ぷち(1998)
ADV/ゲームA−/精液A−(顔5:口2)
キーワード:このバグはいやだなあ。

・・・えー、「痕」です。リーフのフォロワーが後を絶たない。いくつかレビューしてるけど、それらの多くはど〜でもいいやつばっかりや。しかし、この作品は買う価値がある。魅力的なキャラクターと膨大なテキスト。そしてなかなかに美しいCG。二番煎じにありがちな「軽さ」は全く感じられない。力作だ。

さ、ひとしきり褒めたんで・・・・。この作品、オレはダークな作品として出すより普通の恋愛モノとして出して欲しかった。ダーク部分と日常部分それぞれのテキストはおもしろいのにそれをつなぐ部分が弱い。主人公が二つの世界を行き来するきっかけがピンとこないんだ。音楽を含めた演出や、不良の描き方とか因果の含め方とか、特にダーク部分に物足りなさを感じるので、いっそのこと、より出来の良かった学園生活部分のみの話がオレは見たかった。そのほうがリーフっぽくならないで良かったとも思う。Hシーンの淡泊さも要改善。

他にも音声ズレやロードすると強制終了したりバグも多い。が、これはなかなかいい作品だったと思う。それにオレがうれしかったのは精液をおろそかにしてなかったこと。量は少ないけど2段フィニッシュだしね。これだけはリーフを越えた!いいぞ!

 

とらいあんぐるハート
jANIS(1998)
ADV/ゲームB(一部A+)/精液B−(顔3:口0)
キーワード:で、なんでななかちゃんとHできないの?

一言で言うと攻略しなくていい「東鳩」です。昨年全く前評判に上がらなかったにもかかわらず、かなりの支持を集めた作品。ニフティのなどでは一時期「とらハ」「とらハ」と会議室が葛飾柴又の和菓子屋の様相を呈していた。こういうモノに拒絶反応を示し続けてきたオレもついにプレイすることに。

プレイ開始。う〜ん。つまらん。基本的には「To Heart」。ひとクセもふたクセもある女の子達たちと、勉強以外は平均やや上ののっぺらぼう主人公の学園生活。こういう構図って会話が難しいんだよね〜。しかも、オレは軽妙な会話が大好きだけど、ふざけあっていながらも一会話ごとにお互いの大切さを確かめあうような友達関係というのは馴染めないんだ〜。忍者あり、しっぽあり、変なメガネの中国女あり、かぼちゃワインばりのデカ女あり、と女の子がキツいキャラクター性を持たされているが、主人公のキャラがそれを受け止められるだけのキャパがないんで、女の子達の行動が突飛すぎる。てぺてぺと歩いたりする娘やキャラクター目覚ましのようなイントネーションで喋る娘はよくできた世界観の後押しがないと、単なる変人だ。それでも最近のプレーヤーは楽についていけるのかも知れないけどね。

声優レベルもCGも音楽も全部大したことはないし。平凡な「萌えゲー」でしかない。と、ここまでは思ってた。

後半、ニトロ点火。いや〜、これが評判の秘密か!「女の子とくっついた後も話が続く」という一見ささいな要素がここまで効果的だとは!「下級生」や「めでぃかるFELLOWS」あたりでもこういう展開はあった。しかしこの作品ではこの「くっつく前後」という部分の描写が飛び抜けて良い。ねらってたな、これは。考えてみると、恋愛というのは告白OKの瞬間で終わる訳ではない。くっついた後、初めて行くデート。初めてする電話。初めてするH。人生で最もハイになるとき、それがくっついて最初の一週間なのだ。これを「その後、二人は幸せに暮らしたということでござる、ニンニン」で終わらせていいのか?いや、いいわけがない。ところが、これを本格的に取り上げたゲームはほとんどない。「ラブ・エス」や「あゆみちゃん」みたいに恋人同士のすれ違いや愛欲を描いたのはあったが。

瞳先輩みたいな高嶺の花とくっついて、しかも学校で二人で「セックスはどのぐらいの頻度でするか?」という相談。数日離れているときの電話。交換しあう部屋の合鍵。はっきり言って楽しすぎる。うれしすぎる。やっと手に入った愛をいろんな場面でかみしめさせてくれるべきなんだよ、ホントはね。この作品はそういうところに気づいたというだけですでに快挙。

そして、やっぱり若い二人がくっついたら次は秘め事だろ!この作品のHシーン。恋人同士になった後のHがとってもいい。愛が溢れていて、しかもHだ。ホント、くっついてしばらくはヤリ通し。しかも今までの特異なキャラ性がウソのように女の娘達がリアル。大胆すぎず、カタすぎず。みんな素直でかわいい、しかもHに大して前向き。吐息混じりで言うHなセリフも耳に残る。それが単にHが好きというからではなく、好きだからあなたとのHがもっとしたいという気持ちを大々的に押し出してくる。ある娘も言ってたよ、「他の人の精液ならきっとおいしくない。あなたのだからおいしい」って。オレはこの作品の全ての瑕を許した。これはいい。最高だ。

でもやっぱり文句言う、ゴメン。Hシーンがこれだけ秀逸にもかかわらず、HCGが圧倒的に少ない。汁CGなどは絶望的なまでにない。テキストではめちゃくちゃ精液を彼女に飲ましてるというのに。これは大幅に減点だ。せっかく何度も美味しいシーンが続くのに、同じCGの使い回しや暗転+モノローグではアドバンテージをみすみすドブに捨てているようなものではないか!

ストーリーの方も最後グダグダ。やっぱりニトロだけに、持続時間は短かった。よせばいいのに恋人達の相克とかを描き始める。こうなるとまたプレイ開始時のレベルに戻っちゃって、つまらん。どのストーリーもバタバタっと終わるし。全体的に作りが甘すぎる。イメージとしては、調整不足で開幕を迎え、開幕戦で165キロのストレートを投げて伝説を残し、そのまま肩を壊してファーム行き、という感じのゲーム。

とりあえず、皆が褒めそやすモノには何かしらいいモノがあることもある、と言うことは学習した。jANISは早速「とらいあんぐるハート」を制作中。本作は元々考えていた形を大幅に縮小した形で発売したゲームみたい。それがいたるところでのシナリオの練りこみ不足や、CGの枚数の少なさに現れている。次作では作り手側のフラストレーションはある程度解消された形で出てくるとは思うが、本作で元構想の名残として見られた正視に耐えない凄惨なBADENDがこの作品の本当の姿であったとしたら、不安の方が大きくなってしまう。このゲーム、「ONE」や「東鳩」の出来の悪いマニエリスムコピーの部分には何の価値もないということを声を大にして言っておくよ。「つきあう前後1週間」というこの作品の美点を忘れ、あらぬ方向に作品が行ってしまわないことを祈る。