第1位第2位第3位第4位第5位第6位第7位
第8位第9位第10位第11−15位第16−20位

 

もうすぐベストテン!
−その2−
第16位−第20位


第20位
永遠の都

制作・ちぇりーそふと(1998)
種別・ADV
フィニッシュ・顔7:口0

夏休みのある日のこと、主人公の妹まりこのペンフレンドから奇妙な手紙が届いた。兄妹はそのペンフレンドの住む『九月島』へと向かう。幼い日の記憶にかすかに残る島。そこでは何が起こっているのか?っちゅ〜話。

一本道のADV。一つのENDを見ると次のシナリオが出て来るという「痕」ライクなシステムやけど、選択肢が分岐じゃなくってバッドエンドに直結しているあたり、「ひいらぎ荘」に似た匂いを感じる。しかし、「ひいらぎ荘」とは全然出来が違う。比べちゃあイカンな。

この作品は非常に気合いが入った作りしてる。おまけシナリオは3つもあるし。ミニゲームもついてるし。コンプ後は登場キャラクターのコーナーが現れたり、エンド後のフォローコメントもいちいち付いててね。選択肢サーチというゲーム中の任意の選択肢から再開できるという親切なツールもある。こういうゲームはホントに買って納得というか、一生懸命作りましたという感じが伝わってきてやってる側も文句言う気無くしちゃうね。でも、言うけどね。

ゲーム以外の部分がこれだけ作り込んであるんやからストーリーの方もかなり力が入っていますわ。とりあえず、めちゃくちゃ文章量が多い。メッセージスキップを使ってもなかなか終わらん。選択肢を飛ばしてる間に「ZENITH」なら2回ぐらいやれそう。しかし、ちょっと量の割に出来の方はそこそこ、という程度です。いや、つまらない訳ではないんやけど、ちょっと押し引きが無いというか淡々としすぎてる。シナリオの力の入れ具合の配分をもう少し考えた方が良かったかも。演出不足なんでストーリーやセリフが陳腐に思える瞬間が多々ある。主人公もキャラが弱いよね。

Hシーンに関して。一見ソフトな恋愛ゲームにも関わらず、Hシーンがちゃんと描いてあるのには感心した。あんまり濃いHではないけど、ゲームの性質を考えると不満に感じるほどではない。選択肢がHシーン中に出てきてCG分岐があるのもバリエーションが出て良い。しかも汁もちゃ〜んとありまっせ。偉いぞ!凌辱が全くないのも気に入った。次はもっと精液の量を多くしてくれ!

確かにいいゲームではあると思う。でも今のところ10の力で8の効果という感じでんな。もうちょっと振りをコンパクトにして芯をくうバッティングを心がけたらかなりの飛距離を出せただろう。まあ、まだ処女作なんでね。ちぇりーそふとはこの作品を見る限りかなり期待できる所だと思う。少なくとも中途半端な作品は出さんやろ。「恋愛をテーマにした、ゲーム制作を行っています。」と自分らではっきり宣言してんのも好感度大や。ガンバっておくれ。

ちなみにちぇりーそふとの主戦はあきらさん。シナリオ、CGを担当するこの人は女性。属性は近親相姦で、趣味はエロゲ。超ハマリゲーは 『えねま』と『DAWN*SLAVE』だって。変人です。


第19位
Machine Maiden

制作・Evolusion(1999)
種別・育成SLG
フィニッシュ・顔3:口1

三流大学を出たに過ぎない主人公。なぜか大企業に採用が決定。その研修として彼が与えられた仕事はアルシアと呼ばれるロボット、通称「DOLL」の人工知能(AI)の教育であった。果たして、1ヶ月の間にアルシアを素晴らしいDOLLに育て上げることができるか・・・?

え〜、一人掘り下げ型調教ゲーです。日中は普通の教育、夜は大人の勉強。ストーリーはほとんど無いに等しくて、ひたすらDOLLとやりまくる。ゲームとしては?という感じ。登場人物達も対して面白いことやってくれるわけでもなし、特に何というモンでもない。

しかーし!このゲームをやった人間はこれを「つまんない」とは言わない!いや、言えない。その秘密は「DOLL」のアルシア。こいつがめちゃかわいいのだ。清にして純。無にして垢。夜になったら常に初夜のような初々しさを持ちながらも、「ご主人様の濃いの飲ませて〜」とか貞淑さの対極にある言葉も言ってくれる。まさに男の向けのオナゴであります。ボイスも舌足らずで心のひだをハードアタック。こういう単調なヤリゲーが嫌いな人間でも「このゲームつまんないよね、・・・でもアルシアは良かった」と思わず言ってしまうぞ!

Hシーンに関しては、はっきりと汁を描いてくるし、しかも顔射か中出しかを選択できる。これは「おお!」と思ったが、どの体位でもシチュエーションでも同じフィニッシュCGを使うので拍子抜け。しかし、汁の量は多い。サブキャラ2人を含めて膣外射精CGは4枚だがいずれも秀逸な汁CGなので満足度は低くなかった。とはいえ、フィニッシュの種類はもっと種類増やしてもバチは当たらんと思うぞ。1日目からいっぱいのシチュエーションが用意されていて、その後増えるわけでもないから日数を進めていくごとにあまり推進力が出てこないし。そう思うと、「ぺろぺろCANDY」とかがどれだけ優れたゲームだったかわかるね。

お手軽で、Hで、ちょい汁。これは楽しめるゲームだと思う。特に声とCGはかなりイケテる。汁に関するブランドの姿勢がいまいちはっきりしないので、この順位に。

・・・しかし、ロボットと真剣に愛を語り合ったり、二人暮らしして夫婦の様に暮らしてる主人公を見て、バカじゃなかろか、と思うオレはやっぱり向いてないんでしょうか?ああ、オールドタイプ。将来、自分の息子が「ねえダッド(こう呼ばせるかどうかはわからないが)、実は結婚したい女(ひと)がいるんだ。」つーて、HMX−12型マルチを連れてきたら、オレは何と言うのだろう・・・。


第18位
LAST CHILD

制作・PIL(1998)
種別・SM調教SLG
フィニッシュ・顔0:口0

SMクラブの招待券をもらった主人公。謎の女に案内され、3人の女の子と出会う。謎めいた愛欲の果てにあるものは・・・って「裸唇」と同じだね。

これは俺のやったエロゲのなかで一番フィニッシュが充実していていなかったもののひとつ。射精は画面がフラッシュするだけ。シチュエーションの数は多いが、スカトロに偏りまくってる。ロリコンツルペタキャラだし、俺の苦手なタイプのゲームだ。

にもかかわらず、私はこのゲームでおおいに燃え上がった。

おそらくエロゲ界初の本格(プレイヤーが)マゾゲーム。DOS時代に「M HARD」というクソをつかまされてるだけに衝撃も倍増。さすがエロゲ界の岩鬼正美PIL!造詣が深い。俺は風俗にも行かないし、SMというものを身をもって体験したことがない。しかし、エロゲで沢山の男達が女性に対して様々な仕打ちをするのをCRTごしに眺めたおかげで、Sの方面の仮想体験は少々たしなんでいる。しかし、自分が女王様にこっぴどく痛めつけられる。しかもそれが快感、という訓練は全く積んでいなかった。・・・新鮮でありました。まさに破瓜体験。ゲームはS女2人、M女2人が出てくるが俺はS女しかやらなかった。M女達がなんとありきたりで刺激のないものに写ることよ。ああ、もっと〜。

その快楽を強力にサポートするのが「H・S・Sシステム」。正式名称忘れたけど(確か「はずかしい・セリフを・しゃべらせちゃおう」みたいな感じ)、このシステムが無かったらクソゲーの可能性もあった。声が出るって素晴らしい。「この薄汚いチンカス男!!!」とか、実生活でいわれることないよなあ。ほわ〜。俺はWIN移行後のエロゲに失望し続けていたが初めてWINゲーの恩恵に預かったよ。

PILにしてはSMがそれほどハードではないので、一般人(?)にもプレイしやすくなってると思う。みんな買おう!


第17位
猟奇の檻
−第2章−

制作・日本プランテック(1997)
種別・ADV
フィニッシュ・顔3:口0

平和な遊園地で従業員の死亡事件。連続殺人を未然に防ぎ、犯人を突き止めろ。前作のデパートからテーマパークに舞台を移したシリーズ第2弾。

前作「猟奇の檻」はいいゲームではあったが、HシーンとADVのCGのレベル差が激しいとか、システムの不備とか、いろいろな面でバランスの悪かった。なにより犯人を見つけるのが超絶に難しかった(私はまだわからない)。今回はそのあたりのバランスが大幅に改善されている。相変わらず犯人探しは容易ではないが、袋小路に入らず、かけた時間だけ謎の解明に近づけるようになっていてゲームに取り組みやすくなった。ADVシーンも細かい部分まで力が入っているし、個性的なキャラクター達も浮いたりせずにストーリーに膨らみを与えている。シナリオもチンポを肉男爵というのを除けば、恋愛と謎解き、人情話を程良くブレンドしてなかなか良い。要するに、傑作である。前作と同じメンバーで作ったとはとうてい思えない。なんだかな〜。ソツがない作品だけにレビューでもふくらましようがない。こういう総合点で勝負するタイプのゲームはしっかり作らないと逆にしんどくなるが、うまくやったと思う。

ゲーム部分だけでも十分なのに、そこへ持ってきてCG原画は前作に引き続き横田守。「野々村」や「遺作」は今は昔。精液ぎゅんぎゅん飛んでます。HCGのみならず、テーマパークの雰囲気を見事に伝える膨大かつ緻密なデザイン。横田氏の仕事の中でも第一級の力作だろう。

最近のゲームだし今プレイしても楽しめるはず。WIN版はCGはベタ移植ながら、声優が抜群にうまいとの評判だ。みんな買おう!!俺も欲しい。


第16位
DESIRE 背徳の螺旋

制作・シーズウェア(1994)
種別・ADV
フィニッシュ・顔2:口1

謎に包まれた島「DESIRE」。新聞記者・アルがその研究に従事する彼の恋人・マコトを訪ねるところから始まる物語。そこで行われる研究とは・・・・。一つのストーリーを複数の登場人物の視点から眺めるシーズウェアの一連のマルチサイトアドベンチャーの最初の作品で剣乃ゆきひろ黄金時代の幕開けを告げる傑作。

意外とまともなセレクション。これって多分「美少女ゲームオールタイムTop10」とかやったらランクイン確実の一作でしょうな。とにかくストーリーが良すぎる。終わった後も何日も憑依してた。私エロゲームでちゃんとテキストを一言一句まで読んだのはこれと「同級生2」ぐらいですよ。いいテキストだよな〜。実際この手のストーリーというのはありふれているんだろうよ。でも剣乃氏による卓抜した演出と人物描写は陳腐なストーリーでも黄金に変えてしまう、まさに魔法だ。前2作では全然思わなかったのになあ〜。饒舌というか描写を作り込む傾向の剣乃作品はこの後どんどん自信満々の物語作りするようになっていくけど、それは肥大化というものでわたしゃこれぐらいが一番いいと思う。素直に物語に入れるわ。「YU−NO」ぐらいになってくるとそれはそれで文句出ちゃう。

 

しかもこのゲーム、エロゲーマーにもちゃんとケアが行き届いている。それが皆にいまいち評判の悪いマコト編の存在だ。マコトがカイルにエロ開発されるだけのこのストーリー。アル・マルチナ編がどんどんエロ抜きのシリアスな展開になってゆくなか、プレーヤーの下半身に対しての気配りになっているのだ。このような深慮遠謀を知らず、「マコト編って何か必然性ないよね〜」というのは愚の骨頂というものであろう。

当時のシーズ、いや剣乃ゆきひろはよかったなあ。 もともと姫屋ソフトが母体なんでしょ?同じ血筋でもイチローチチローぐらい違うじゃねーか。でもそれを言い始めたら剣乃ゆきひろが退社した後のシーズはそれこそチチロー状態だが。そのシーズは本家チチローの「イチロー記念館」よろしく、剣乃作品のWIN移植を精力的に進めていたが、この「DESIRE」のWIN版も、サターン版+Hシーンの完全版として今年に発売。俺はこれを早速購入した。

俺が一度やったゲームをOS違いでもう一度やるのはこれまた「同級生2」とこれだけ。WIN版は原画も変わったし、声もあるのでかなり印象が違うぞ。でも絵の構図を意図的に変えんのは嫌だった。せっかく別の人が描いてるんだから全く違う絵の方が良かった。高レベルのCGには違いないけどね。それより特筆すべきは声だな。全員うまい。というかペーペーの声優じゃないことはまるわかりだ。彼らのおかげで剣乃氏のテキストがどれだけくどいかわかるね〜。「アルの精液を私の口の中にぶちまけてえ!!!!!!!」てなことを絶叫してくれますよ。ポッ。しかし、マルチナ編でモノローグまで全部語らすことはなかった。「アルがドアを開ける。」「アルが歩いてくる」とか別にゆわなくてもいいよ。まあみんなWIN版を買うんだろうが(DOS版は廃盤だし)、これラストで余計なことしてるよなあ。

あんな蛇足を何つけとんねん!

98DOS版やった人でWIN版のあの最後のエピソード気にいってる人いる?もしやサターン版は既についてたの?プレーヤーの想像力をバカしとるで、アレ。「ミロのビーナスの手がなくてよかった」って小林秀雄がゆってんの高校の時習わんかったのか?CG閲覧もシーンで見せてくれないし、セーブデータはレジストリに書くし、これじゃなんぼ他の所がよくても全部帳消しですよ。シーズウェアしっかりせんかい!せっかくの傑作やのに!

しっかりしてといえば、剣乃作品は「DESIRE」の後「XENON」(これもいい)「エイミーと呼ばないで」と好調に来た後、ついに(俺の中で)問題作「EVE〜burst error」へと辿り着く。これが売れに売れたことで剣乃ゆきひろはエロ軽視のくせに18禁と銘打って、しかも評価されるという、美少女ゲーム界の秋元ともみ(知ってる?この人)と化してしまった。これは悲しかった。あれだけエロ三昧のゲーム書いてた人がね・・・。結局「YU−NO」でもH軽視は続き、しまいには完全に一般ゲームにシフトしてもうた。しかしねえ、加納瑞穂の「出血大制服」見た後に草薙純の写真集買う気になります?

俺はならない。だからもう剣乃氏とはお別れだ。夢のような作品の数々、ありがとう、とでも言っておこうか。がんばって山本直樹のようになって下さい(目標が高いか低いかわからんが)!間違っても遠山光みたくなっちゃダメだよ! あ、でも遊人みたく戻ってくるなら大歓迎!

 

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