サッカー日記06
(1999.6−)


6月12日

ナビスコカップ第2回戦第1戦
ガンバ1−1鹿島アントラーズ

今日を逃すと、もしガンバが3回戦に進めなかったときに8月まで万博では試合がない。稲本、宮本がいないとはいえ、まだ小島がいる。そしてなにより早野新監督の初采配ともあって、オレはオリンピック予選の第1戦を録画予約して万博まで出かけていった。

ところが、車で行ったのが大間違いだった。名神が事故で大渋滞。スタジアムに着いたのは後半キックオフ直後。ああ〜!!もうガンバに1点入ってる〜!!!

と言うわけで、後半のみの観戦になったがガンバはアントンの時とあまり変わらないサッカー。ダンブリー中心のマンマークディフェンス。稲本がいないので木場、ピオトル(なんで残ってるの?)、廣永が3ボランチ。小島がやや下がってこちょこちょやるという感じやったね。しかしサッカー自体はなかなか良かった。アントラーズが1STステージ同様しょぼいサッカーをしていたので、これは勝てるんちゃうか?と思ったが。オフサイドギリギリで飛び出した長谷川に余裕で決められて同点。ガンバは斉藤と朝比奈を交代した直後のまだ連携を確かめあってる状態の時の失点。ありゃりゃ。で、ガンバは後半入った二川と播戸がイイ動きを見せ、チャンスを作り出すものの最後の一押しが足りず、そのまま試合終了。ガンバのゴール(しかも目当ての小島)は見られず、アントラーズに追い付かれるところだけを見て、また片道2時間の道のりを帰ったのであった。

帰ったら日本オリンピック代表は13−0でフィリピンに勝っていた。あまりにもレベル差がありすぎる試合だったのでコメントもつける気なし。せいぜいコンビネーションの確認をしてちょ〜だい。ケガしないように。

ここで、ニュース。どうもコパ・アメリカの日本代表FWの補欠メンバーに小島が入ったそうだ。これはスゴイ。なんとかメンバーに滑り込んで欲しいぞ!今日のゴールも良かったで(帰ってニュースで見た。なんだかな〜)!


6月6日

キリンカップ99第2戦
日本代表0−0ペルー代表

前半終了時はいける!と思ったが。今日はセルジオ&李の毒々解説コンビが試合の間中代表の問題点を言いまくっていたので、オレも言いたいことほとんど言われてあんまり書く気なし。

攻撃的サッカーを目指しているにもかかわらず、就任後3試合でわずか1得点(しかもPK)。ユースでの華々しい成功とは対照的に一向に歯車のかみ合ってこないA代表。トルシエもナーバスブレイクダウン状態。ペルー戦は、出さんといっていた中田も出し、ポジションを大きくいじくって何が何でも点を取ろうという気合いを持って望んだ正念場となった。

で、スタメン。

   呂比須   柳沢

       中田
相馬            藤田
     名波   伊東

   服部 森岡 秋田

       楢崎

勝った方がシリーズ優勝とあって、試合開始から双方激しくプレッシャーを掛け合う展開。ペルーは幾分引いた布陣からバンバンとゴール前に効率よくボールを運んでくる。対して日本はベルギー戦で懲りたのか、それぞれの選手が運動量を増やしてボールをサポート。パスミスも少なく非常にいい。前の試合で攻撃が成り立たない原因だった両サイドも今日は高目に張り、相手ゴールラインに近い位置で起点を作れるようになった。しかし、やはりゴールは割れない。日本は中盤まではボールを試合するものの最後の局面で相手のプレッシャーに負けて精度が落ちるといういつものパターンでペナルティのなかにすら入れない。もう重傷やね。これは。

後半。日本は見違えるような動き。それも悪い方向に。ピッチ上の気温は35度。前半の飛ばしすぎが祟って、立ち上がりから早くも運動量が激減。そうなるともともと前半終わりから押し気味だったペルー代表、得意の個人技と速攻で面白いようにチャンスを作る。トルシエは「後半はJリーグの試合のようだった。」と言ってたそうだが、日本代表のユニが徐々にガンバブルーに見えてきた。シュートが嵐のように日本ゴールに襲いかかる。楢崎のワンマンショー。セルジオ&李の毒解説ばかりが目立つ展開になり、日本は無惨ななほどに崩される。Wユースのウルグアイ戦の後半のようにサポーターにとっては地獄のような時間。繰り返される選手交代も何の効果もなく、試合終了。惨敗のハズのスコアボードはなぜか0−0だった。でも、うれしくない。

セルジオが「疲れていてもチャンスを作ってくるペルーと、それができない日本の違い」を言っていた。とりあえず、タテに動きを見せる選手が日本代表の中に足りなさすぎる。中田とロペぐらい。トルシエのチョイスする選手はとりあえずスキルはあるが、それに乗じてパスにこだわりすぎる傾向がある。そのパスですら横、もしくは後ろに回される時が多々ある。これは攻撃の約束事がないのか?という疑問にも行き着くことなんだが。マイボールになっても、意図なくダラダラダラダラパス回しばっかりする。これはオリンピック代表にも同じことが言える。ユースでは本山という勝負勝負のタレントがいたからよかった。全ての代表にもこういう人材が必要。特に両サイド。左の相馬は最近守備をケアする動きが多く、あんまり上がらない。右の藤田や伊東は切り返しての横パスばっかり。タテに飛び出したり、深い位置でドリブルを挑んだりすることがない。これではダメ。調子の良かった前半でもペナルティエリア内までボールを運んだ場面はほとんどなかった。PAの中にはいらんでどうやって点が取れるというのか?

トルシエはいよいよ瀬戸際。選手をどれだけいじくっても結果が出ない。今日は中田が出られないコパ・アメリカのための布陣を試すための試合になるはずだったのに、それをかなぐり捨ててまで結果を求めに行った。にもかかわらず失敗。しかも選手交代をすればするほどバランスが悪くなって来るという采配も大問題。どうするどうなる?トルシエそして日本代表!

選手寸評:

GK楢崎:文句なし。前半フィードのミスが何回かあっただけ。日本側のMVP。

DF森岡:ベルギー戦と違って、今回はカバーリングをしっかりやっていたし、いい球出しもやっていた。終盤の危ない場面をバンバン跳ね返したのは頼もしかったが、それもこれもラインの乱れから招いたピンチなので、ある意味マッチポンプ。最終ラインだけのせいではないが、DFリーダーとしては後半はかなり不満。
DF服部:前半は問題なし。マークはできていた。が、ボランチに移った後半は特に見るべき所なし。相手に自由にされてた。
DF秋田:普通のDFだった、今日は。「秋田!」というディフェンスはキリンカップではついぞ見られなかった。
DF斉藤:それなり頑張っていた。前の試合よりはマークを逃がしていなかったね。

MF中田:疲れてる割には動いていた。というかこいつのタフさというのは驚異的やな。しかし、さすがに頭の方のサエはなく、効果的なスルーパスは全く出なかった。というわけで今日は守備面での貢献のみ。中田が万全なら前半1点取れてたかも。
MF名波:コンビネーションが悪かった。ワンツーとか全然成功しなかったし。サイドへの展開があまりなくって今日はややプレイが狭かった。
MF藤田:前半立ち上がりに2本ほどサイドからの効果的なアーリークロスを見せ、これは伊東よりやる、と思っていたが間もなく伊東と同じ感じに。右アウトサイドにええ選手はおらんか〜。
MF相馬:前半はベルギー戦よりも遙かに高めの位置で構え、日本の攻勢の一翼を担っていた。しかしあんまり効果的なクロスはなかったあ。後半は疲れた。
MF伊東:アウトサイドよりはボランチにいる方がイイ動きをする。前半の球のさばきはかなり良かった。しかし、後半は何もしてなかったね。
MF三浦アツ
:存在感示せず。右サイドだったから?
MF北澤:時既に遅し。

FW呂比須:ガッツがあった。しかし柳沢とのコンビネーションがなあ。後半はツートップ立ちっぱなし。
FW柳沢:今日こそ結果が必要だった。しかし・・・。いつの間にか久保の方に期待感が移ってしまった。またまた苦難の時が続くのか?
FW奥:時既に遅し。


6月3日

キリンカップ99第1戦
日本代表0−0ベルギー代表

疲れ切って帰宅し、そのままビデオ観戦。こんな試合の回顧なんかシンドイだけ。ふぅ。

五輪1次予選、コパ・アメリカがすぐ前に控え、選手達も1STステージの戦いで疲労が溜まっている状態。こんななかでのキリンカップは例年と違って、中途半端でモチベーションが上がらない位置づけになってしまった。相手もペルーとベルギーというとてつもなく地味なチーム。何か、巷では「勝って当然」みたいなムードも漂ってるけど、地味さと強さは同義じゃない。大丈夫かな〜?

そんな今日の日本代表のスタメン。

      呂比須

    藤田   中田

相馬  名波 田坂  伊東

   秋田 森岡 斉藤

       川口

ロペスのワントップ+藤田、中田のW司令塔という初めてみる布陣。

試合は立ち上がりからベルギーペース。ベルギーは身体能力を生かした粘り強い守備が身上。日本はいきなりからつぶされまくる。攻撃に転じてもベルギーは派手さはないが、強く早いパスでタテタテにガンガン攻めてくる。いつも「完全にくずされた場面はなかった」というのが常套句の最終ラインが今日はマークが甘く、決定的なシュートを何発も打たれた。しかし、さすがに慢性的な決定力不足に悩むベルギーはことごとくシュートに失敗。ほんとにダメ。アジアレベルのシュート精度で入る気配全くなし。こんなだから韓国に引き分けるんだよ。

で、日本の攻撃はというと、これも良くない。中田、名波は厳しくマークされ、ベルギーの強く堅い守りにペースが全く掴めない。ブラジル戦に続いてコンビネーションが悪く、パスミスを量産。緩いショートパスばっかりでワサビの利いたサイドチェンジや裏へのフィードは皆無。ベルギーを揺さぶるどころか、注文通り。ワントップのロペは最初こそ機能しておお、と思わせたが直ぐにベルギーが対応して封じ込まれた。そうなるとロペへのマークで空いたベルギーの両サイドを有効に使えばいいんだが、伊東と相馬の上がるケースはほとんどなく、ボールは中央でのみ交換され、みすみすつぶされるという何だか知らないがとても腹の立つ展開。

後半。このままでは日本がミスを繰り返してる間に派手さのない相手に身体能力でやられるという、もっともフラストレーションの溜まる試合になると思われた。が、ベルギーは疲れた。急速に動きが無くなり、攻撃にも勢いが無くなった。名波、中田もフリーになり始めて、これで日本はようやく攻められる形になる。そこへ柳沢投入。ツートップになってもう前半のようにはならないぞ、というムード。柳沢は久しぶりにまとまった出場時間を与えられて溌剌としていた。中田からのパスを受けて切り込んだ強引なシュート、オフサイドにこそなったが、ロペに供給したラストパスなど、前線は一気に活性化。

しかし、ここでも決められない日本。やはり詰めが・・・。ミスも多いし、そもそもゴール前の選手の数が足りなさすぎる。サイドも一向に使われないし。ベルギーは何だかんだと粘りきって0−0のドロー。非常に食い足りない試合だった。

今日の試合がどう評価されるかはわからない。どうせトルシエは収穫の方しか言わないだろうし。オレははっきりいって今日は負け試合だと思った。決定機の数を比べてみたら一目瞭然。ベルギーは自分たちのサッカーをやって、日本にはさせなかった、日本はその逆。パスミスは多いし、シュートも不正確。守備も相手の驚くぐらいのシュートの下手さに助けられただけって感じ。W杯みたいな結果最優先の試合じゃないから、負け試合がドローになったからといって喜べるわけじゃなし。コパ・アメリカではもう理想のサッカーなんかする必要ないし、できっこないんで、自分たちのサッカーを磨くにはこういう機会しかないんだけど。

ペルー戦に期待しましょ。

あんまりちゃんと見てないけど、一応選手ごとのコメントを。

GK川口:相変わらず安定感がある。前半はほぼ完璧。でも何度か強引な飛び出しでかぶってしまい、決定機を与えてしまった。最近、飛び出しが落ち着いてきたと思ってたけど、今日はわざわざアグレッシブにしてたみたい。まあ、わかっててやってるならいいか。でもやっぱ飛び出したら球触って欲しいよな〜。

DF森岡:今日のオフィシャルのMVPだけど、そんなに良かったかなあ?ラインを高く保てたというところは評価できるけど、今日の日本の3バックはかなりドタバタしてたぞ。あんだけシュート打たれてよくやったもないもんだ。しかし、井原はどっちにしても取って代わられる人間、森岡もこれから十分に経験を積めるんでもっと成長して欲しい。
DF斉藤:これもそんなにいいとは思わないけど。マークも出来てなかったし。髪型変えなさい、早く。
DF秋田:同上。でも斉藤よりは良かった。相変わらずフランスパン。

MF中田:最近はホントお疲れでしょうよ。キツイマークを毎回受けながら休み無しで1年働いたんだから。そう思うと今日は良くやってる。好調時にに比べると全然イマイチだけど、前を一度向いたらどれだけの人数に囲まれていても仕事をやってのけるということは示した。同じサッカー漬けの毎日でも他の選手とは経験の質が段違い。すでに別格だ。
MF名波:相変わらず中田とのコンビはいいし、ちょこっとした小技も冴えてる。でもみんなが自分を立ててくれるジュビロと違って平気でチームに埋没してしまうのはいかがなモノか?もっと派手に活躍して欲しい。イタリアに行ったら、主張しないとボール回ってこない。只でさえ回りとの調和で生きるプレースタイルなんだから。頑張れ〜!
MF藤田:やはりなかなかフィット出来なかったみたい。ジュビロと似たスタイルっても中田がいたら全部中田システムになってしまう訳で。しかし、一度中田、名波と共に見せたパスワークには目を瞠ったぞ。中田欠場のペルー戦で本領発揮して欲しい。もともとあんたのチームだったんだ、日本代表は!
MF田坂:これでブラジル戦に続くスタメンなんだけど。何で田坂なのかわからない。田坂を同じぐらいの守備能力で展開力も上の選手が日本には一杯いるというのに。実際、服部と変わった後の方がチームは良かった。
MF服部:こいつも髪型変えた方がいい。ヅラみたいでっせ。しかし守備やらすとやっぱり安定してるなあ。しかしちょっと足りないか?こういう人ばっかり。そう思うと山口は良かった。稲本が順調に成長すればボランチ問題は一気に解決なんだがなあ。
MF相馬:なんであんまり上がらなかったんだろう。上がった時にはいい働きしてたんだけどねえ。で、相馬のアト釜っているの?
MF伊東:期待しすぎたか?どうにも良くない。伊東がボールを持つと全体が停滞する。確かにスキルはあるんだろうけど、ハーフウェイから仕掛けてもなあ。ボール受けたらまず一つ披露しようとする。前方のスペースを有効に使おうとする動きが全くない。結局、アウトサイドの仕事がわかってないのか?同じコンバートでもユースの時の本山や酒井の方が戦術眼が高かったような気がする。

FW呂比須:試合立ち上がりは非常に機能していたと思う。やはりワントップとなったらロペが日本で一番いい。しかし、サイドに誰もいないんで独りぼっちになっちゃった。前半半ばからは後ろに返すだけ。いくらロペでもあれだけ屈強な男達を2人背負うのは負担デカイよ。
FW柳沢:今日ほどAマッチでヤナギが躍動するのを見たことはない。30分「も」プレイできたからね、今日は。もっと使ってやって。しかし何ぼ動きよくてもゴールしないとね。でも久保が同じ動きをしても多分叩かれるだろうから、それを期待と歓声に変えてしまう柳沢は華があるなあと思うことしきり。
FW奥:出場時間短いのでコメントなし。